LOVEのひろいばなし Vol.46「精神つぶつぶ論〜前編〜」

とうとう、ひろいばなしでこの話をする日が来ました。
皆さん、準備はいいですか。 お気に入りのグラスにミネラルウォーターでも用意していただき、いったん喉を潤わせてから読んでいただきたい。
私史上最大の持論、「精神つぶつぶ」についてお話します。今日は前編!来週後編!なので、ゆったり読んでくださいね。
記憶にあるところだと、2015年、雑誌FRaUにてインタビューを受けた際に初めてこの話をしたと思います。
さすがプロのライターさん。「えっとぉ、私はずっとぉ、精神つぶつぶって呼んでるんですけどぉぉ」とアホの子のように話していた私の言葉を、なんともスマートに「気持ちの粒子」と表現して記事上で美しく置き換えてくださいました。さすがだわ、FRaUの品格。
それではここで、今日の昼食に、”小粒”ヒキワリ納豆を「小粒な上にヒキワリか…先に噛んでもらったみたいでちょっとな…」と思いながら食した私から。
突然ですが、クイズです。
♪ババン!クイズ!最小〜メガネッ!♪
世界で1番、小さい粒といえば?
A. ゴマ
B. 花粉
C. ウイルス
チック、タック、チック、タック…ピコン!!
はい緑、キター!どうぞ!
「ひっかけでしょう。正解はすりゴマ!!」
と応えて欲しいところなのですが、残念ながらハズレです。この中の最小なら「C.ウイルス」ですが、それらもまた世界最小の粒ではありません。
「え?目に見えないくらい、ゴマすっても?もう、もう、世界最大のめっちゃ重たい石臼で、ひと粒のゴマを限界まですってもー!?」
という小学5年生の論理の皆さん、すみません。限界まですっても、世界最小の粒はすりゴマではありません。
さて、こちら架空のクイズ番組ではありますが、番組に参加してくれた全ての読者の方々に架空の番組グッズのプレゼントがございます。その名も、“THE・ド近眼、最小メガネ”。
これをかけていただくと、あなたは科学者になることができるのです。つけてみて。ケント・デリカット(懐かしい)どころの騒ぎやないで。
さあ、すりごまも、花粉も、ウイルスも。ちみっちみに、こっからバラしてやりましょう。ミクロの世界へ。
ここからちょっと専門的な話にもなるかもしれません、なるべくわかりやすく書くようにがんばりますので、一緒に旅する気持ちで読んでみてください。
さあ、見えてくるはずです。
すりすりにすった最小のゴマ→細胞→分子→原子。粒に、ズームイン。
その昔、ああもうこれ以上パーツに分けられませんね、となる限界点は「原子=アトム」だと言われていました。
ところが、人類がこの“THE・ド近眼 最小メガネ”を開発して以来、さらに世界最小には段階があることがわかったのです。
原子をよくよくみてみると…それは、「原子核=アトミックニュークリアス」と、そのまわりをチョロチョロしている「電子=エレクトロン」でできていることがわかりました。
チョロチョロしてるお前さんたち、なんか、邪魔だな。電子、すまないが、ちょっとよけて、と。ああ、よく見えてきました、原子核にフォーカスしてみましょう。
原子核、パカっと開けてみますと、中にはさらにちっちゃい「中性子=ニュートロン」と、「陽子=プロトン」が入ってます。イメージ的には、口の中でパチパチするキャンディーの外枠と中のパチパチの粒みたいなノリです。
じゃあ、もう世界最小は、陽子&中性子に決まりだね!!と言いたかったのですが。
長らくお待たせしました。2022年現在分かっている、物質を構成する世界最小の粒、発表いたしましょう。その名も、「クォーク」といいます。
ちっちぇええ!!!まじ、ちっちぇえええ!!!とイケメンに連呼されたいほど小さいです。
クォークはあまりに小さすぎて、この “最小メガネ”を持ってしても単体で確認はできません。3つくらい一緒にぎゅっと固まったものが「陽子」になって初めて「あ、陽子…ってことは中にクォークがいる」ってやっと人類が認識できるくらい隠れ上手です。
しかもクォークはさらに性格がここから6種類も分かれます。6種の名前、ウケますよ。リアルにえらい科学者たちがこう呼んでいます。
アップ&ダウン、チャーム&ストレンジ、トップ&ボトム♡
え、ドルチェ&ガッバーナ、ディーン&デルーカ♡じゃないんだし。と思った私の最大の感想がこちらです。
どいつもこいつも、すぐカタカナに。エビデンスが足りないのでコンセンサスがとれるまでいったんソリューションはペンディングで、のリマインドの件です。じゃないんだよ。ちっ。
なにはともあれ、クォーク。この子達は、もうこれ以上、バラすことができません。ついに我々の最小メガネは、分解できない粒、つまりこの世界のすべてを作る素になっている「素粒子」というものを、今見ているのです。
嗚呼、なんて小さいんだ。
あなたの感想は、いかがですか。
「私たちは何を読まされているの……」
さあ、うっかりクイズに参加してしまった皆さん、ここまでよくぞついてきてくださいましたね。「クイズ!最小〜メガネっ!」の正体は、じつのところ「素粒子物理学」という分野になります。これ、先に言ったら、あーた、多分読み進まなかったでしょう。
よくがんばりました。はい、この辺で水飲んでくださいね。その水もね。バラしていけば、クォークからできてますからね。
で、よーく、ご覧ください。
さっきよけておいた、原子核の周りをチョロチョロしていたあいつらも、水のなかにいます。覚えています?少し邪魔だったんで先によけておいた「電子」たち。
実は、あの子たちもほぼほぼクォークと同じくらいの小ささだとか。しかも、実は電子自体も、それ以上バラすことができない「素粒子」にあたります。
「ほんならクォークの仲間に入れといてくれたらよかったやん」
という電子たちよ。君たちはまたちょっとキャラが違うのだよ。だから違うグループ名が君たち専用に用意されているのだよ。
電子たちの属する素粒子のグループは、「レプトン」といいます。電子の他にも、ミューだのタウだのニュートリノだの、こちらも(なぜかクォークと同じ)6種ほどあります。
レプトンの名前の由来はギリシャ語で、軽い、って意味だそうで。そのまんまやないか!!といいたくなるほど、マジで名前の通り、ほぼほぼ捉えどころがない性格でいらっしゃいます。だんだんもう私も面倒になってきたのでキャラだけご紹介します。
携帯でてくれない。待ち合わせにも来ない。けど「俺今そこいたよ…?」としゅるしゅると交わしていくレプトン族。特にお前だ、ニュートリノ。宇宙からやってきては風のようにいつも私たちの体の中も通り抜けているらしいな。1秒に何兆個も。とにかくひとところに落ち着いて結婚とかしなさそうだし、実家の親に挨拶とかもしてくれそうにないニュートリノ。多分ですけど、長髪です。風のように生きています。
というわけで、世界最小の素粒子たちは、割と真面目に社会生活をしている「クォーク」、軽すぎて定住しなさそうな「レプトン」、それぞれ6種あるのです。そしてそれらはどれも、超〜超〜超〜軽いけど、無ではなく、質量がある存在です。重さ、のことですね。
皆さま、お疲れ様でした。ここまでが今の科学でわかっている「クイズ!最小〜メガネッ!」の答えです。
そして、私の「精神つぶつぶ論」は、実はこの先にあります。まだ科学では証明されていないこと。ただし、いつの日か証明されるだろうと私が確信していること、になります。
お母さんがお腹をさすってくれた手。
あなたが私のライブを観て泣いてくれる涙。
神社で手を合わせるときの沈黙。
亡くなったおじいちゃんが残してくれた若い時の家族写真。
地震や災害時のラジオ。
もしかしたら幽霊なども、そう。
人の気持ちや思考。それは何でできているのでしょうか。もちろんまだそれらに「質量」、重さは確認されていません。なのに「軽い」だの「重い」だのと表現されることが多々あるのには、おそらく理由があると私は思っているのです。
さてここで、みなさんにもう1度、クイズです。
♪ババン!クイズ!最小〜メガネッ!♪
世界で1番、小さい燃料といえば?
A.念
B.愛
C.気
答え合わせは、また来週のひろいばなしで!

初めて、前編&後編にわけて書いてみることにしました。
多分後半だけでも十分に伝わる話だとは思ったものの、とにかく「スピリチュアル」系という入口で誤解されるのが本当に嫌なので、サイエンスを入り口にしたこちらが前編です。
話の続きはまさに来週分になるので、今日は手短ですみません。来週をお楽しみに!