LOVEのひろいばなし Vol.37「書く」

久々に曲を書きました。

ええ、本当なら、職業柄、年中曲を書いていなければおかしいはずですが。

前回のアルバム完成時、もう1回ファーストアルバムを作れちゃった!ぐらいの達成感だったのと、同時にパンデミック突入でライブも先行きみえず。さらに、何かの区切りかのように制作用の大きいパソコンが壊れまして。買い換えモデルが新しすぎるので内部構造の安定を待ちたいというマニアックな理由も相まって、なんとなーく。ああそうですか〜、と。

「その代わりにというか。メルマガとか書くのどうでっしゃろ……」

と、思いつきを空中に放ってから、早2年が経とうとしています。え?2年?

そうなんです。そのあと半年〜1年ほどかけて体制を整えたのちにこのメルマガを創刊したので、ちょうどあの頃から2年なんですよね……ヤバ。YAVA!!!

厳密にいうと、この間、テレビ東京の「シナぷしゅ」に2曲書きおろしました。前作のアルバム以降、2年弱で2曲。歴代のLOVEさんからしたらありえないほど寡作です。

この直前、2019年ごろは作曲したくてたまらない期間でした。ラジオの生放送以外は直帰、デスクに張り付いてデモを作っていて気づけば明け方。寝るのも惜しかった時期です。作曲人生初めての、止まらない波に乗りまくってました。

プロデューサー井上慎二郎氏には「何、君もう死ぬの?」と苦笑いされ、ドラムスの刄田綴色氏には「あんたソウ(躁)でしょ、ソウソウ〜」と茶化され。しかも書く曲書く曲、悪くないもんですから、私はこのまま大量作曲家マシーンと化し、80歳くらいまで余裕をぶっこいていけるのだと信じていたのですが。

そうは問屋がおろしませんのね。

そして、2019年に書いた曲はやっぱり2019年っぽいんですのね。

今出したいかといわれたら、別に、なんですのね。

この間、「コロナ期間中に曲を書き溜めました、アルバム2枚分くらい」とかいう他アーティストの資料を読んでは、白目をむいていました。それでもまた次回作につながる人生を送るべく、引っ越ししたり、一応婚活したりしてまして。で、ある朝目を覚ましたら、おやまあ、2022年になっていたのです。あれ?もう15周年?…YAVA!!!

というわけで、やっとこさ新しい曲を書きました。ふう。あぶなかったぜ。このまま2度と書けなくなってたらどうしようかと思ったぜ。

曲を書くということ、書けるということ。

それは私にとって、いまだによくわからない不思議な体験です。書いてみないと何ができるかわからないし、書けるかどうかもわからない。自分が何を今考えて生きているのか、どう感じて生きているのか、寂しいのか幸せなのか、何が足りてないのか。自分でも、よくわかってないです。時代の見えない空気の中に何が隠れているのかを科学分析する、エアコン会社の研究班のような気持ちでもあります。

しかもそれをレポートではなく、いうなれば「人が見るに値する絵にしちゃってくれる?」といわれているようなものなので、もはやなぜこんなことをわざわざやっているのか、説明ができない。なので、キャンバスの前に座ること自体をギリギリまで避ける、みたいな。でも曲を書くことができたらやっと自分でも「あーはん」と納得できる。いつもそんな感じです。

そういえば、良き友人、シンガーソングライターのたむらぱんも近いことをいっていた気がします。そこに座ったらド集中して仕上げることになるのはわかっているから、なるべくギリギリまでそこに座りたくないのだと。たむらさん、今回、私、やっとその意味がわかった気がします。

いやほんと。

2年ぶりの曲書きって。

ある意味。

事件です!!

というわけで、今回の私の作曲工程を、以下、担当刑事による張り込み捜査メモ風にお届けします。興味があったら暇つぶしにどうぞ。なければ、ハヴァグッデイ!よい1日を!

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・2月2日(水)

ゾロ目の日ライブ。

生配信後のスタジオを片付けている共同プロデューサーの井上慎二郎氏に接近。雑談をよそおって、スケジュールを聞きだした模様。

「スケジュール出たあ!」とマネージャー/社長にまくしたてるが、「今メモとれないから送っておいてくれる」と一蹴されている。力関係が透けてみえる。

メモ書きの締め切りは2月16日(水)だが、実質他の仕事があるので2月13日(日)に決定とのこと。

・2月3日(木)

ベーシスト真船氏とランチ。 真船氏の犬、ラブラドュードルのレインと、モフモフ遊び。

雑談をしているようでいて、やはりまた多忙な真船氏の空きスケジュールをこざかしく確認している。発表になっているCHEMISTRYツアーの初日が近い。つまり、その直前はリハで真船氏は忙しい。限られた日程を脳内でパズルしているのか、モフモフに気を取られているのか。表情から本心は読めないが、帰り際に、元気よく「よーし帰って曲作ろう!」と、ひとこと。

帰宅後、早い時間に消灯。作曲の気配はない。

・2月4日(金)

昼間、シャンプーのプロダクトリリースPRイベントに登壇。

夕方帰宅後、夜遅くまで窓に灯がついている。だが楽器を弾いている気配なし。ベッドルームにノートPCを持ち込んだ。爆笑している。NETFLIX、確定。

・2月5日(土)

動きなし。時々、やはり爆笑。

・2月6日(日)

午後に2時間PCに向かった。書いたかと思いきや、コロナ以降主宰しているオンライン英会話兼ボイトレを2時間。

その後、肉屋でもつを、八百屋でキャベツとニラを購入。

・2月7日(月)

生放送後、直帰。動きがないので、昼寝、確定。 月曜日はひろいばなし執筆日のはずだが。

・2月8日(火)

生放送後、収録を経て、スーパーで肉を購入。他、動きなし。

夜はオンライン英会話をやったようだが、今日は午後から夜中まで、爆笑ときどき嗚咽。NETFLIX、こんなに長時間ぶっとおしで視聴できるものなのか。

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・2月9日(水)

1週間が経過。

生放送後、外苑前でストレッチクラス、のちカフェで執筆4時間。やっとひろいばなしの原稿を書いた模様。

夜は六本木の映画館へ。「CODA〜あいのうた〜」のシアターから目を腫らして出てきた。駅に向かいながら、まだ結構本気で泣いている。映画が素晴らしいのか、ホシの情緒がおかしいのか。

・2月10日(木)

昼間、動きなし。夕方には東京に雪が積もる。

夜、LINE CUBE渋谷にてフジファブリックのライブを観劇。 メンバーと言葉を交わしてきたのだろう、楽屋口を出て渋谷駅に向かいながらまた泣いている。雪があいまって、感傷的な景色。

ここのところ毎日泣いている。作曲につながるか。 締め切りまであと2日。

・2月11日(金)

五反田で焼き鳥。ちょっと飲んでいる。ありえない。

・2月12日(土)

締め切り前日。

午後になって起床。動きなし。 なんと夜9時には就寝。 楽器の音は1音も聞こえず。

・2月13日(日)

締め切り当日。

朝8時、ベッドルームで大きな音が。飛び起きて何かを蹴っ飛ばした模様。ときどきコーヒーを入れに立つが、そのまま夜10時までぶっ通しの作業。

Uber Eatsの配達と Amazonの配達が1度ずつ。どちらも対面はなし。

中の様子は伺いしれないが、漏れ聞こえる音から確認できただけでもドラム、ピアノ、ベース、アコギ、コーラス、ボーカルのフルアレンジ。

先に作曲部分、デモは完成した模様。リピート再生しているのだろう、ダイニングテーブルの周りを、身振り手振りをつけながらうろうろ歩き続けている。歌詞を考えているのか。狂人にしかみえない。

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これは、2週間弱ものあいだ、ブラブラと街を徘徊し、後半は毎日やたら泣き、ギリギリで飲み、最後の1日にやっと発生した、2年ぶりの作曲事件の記録である。

2022年2月13日 作曲監視課、刑事A-

 

危なかった。

締め切りを飛ばすことに18才の時ほど強迫観念はないとはいえ。

慎二郎さんですとか真船さんとか。ご一緒したい方の貴重なお時間に、私のせいで遅れが生じるとか。そのせいで素晴らしい機会を逃す、などということが万が一起こってしまったら、舌噛んで途中で痛すぎてやっぱやめて泣く、くらいの気概はまだございますので。

朝8時に夢うつつで脳内作曲が始まっていたらしく、目覚めた瞬間に、「あ、ボイスメモとろう」と思って寝たままスマホをとったらそれを落とし。

「なんだよおおお、ちくしょーう、起きてやるか」と起きて立ち上がろうとしたら、ちょうどいいとこにスマホがあって蹴飛ばし。それが積んでいたアンバランスな段ボール(Amazon)の山にヒットしてバフバフと崩れ。

なんやねん、そんなんやってる場合ちゃうねん、とデスクに座り、キーボードの電源を入れ。そのまま夜10時でした。

デモアレンジ、完成したものを慎二郎先輩に送り、11時くらいにカレーを食べました。

疲れた。

歌詞の締め切りは、厳密には歌入れまでですが、うーん。うーん。うーん。

歩きながらふわふわ。

きゅうり刻みながらふわふわ。

ふわふわ期間への突入です。

関係者各位、今週私ちょっとふわふわしてます。すみません。

近々またふわふわ期間終了したら一応お知らせします。


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