LOVEのひろいばなし Vol.14「ストレス発散法の決定版」

よく、「LOVEさんはストレスをどのように発散されますか?」と、聞かれます。なんならこの職についてからの20年、多分、毎年かならず一回は聞かれています。

人前に出る仕事というものは、歌手も俳優もタレントさんもそうなのでしょうか。「ストレスどうやって発散してますか?」にたいして、街の方々のお耳に優しい答えを何かしら毎年持ち続けることがこの仕事の条件のひとつなんじゃないかと思うくらい、質問され続けます。

だからでしょうか。自分がインタビューアになる場合も、ニーズがあるのはよくわかるのですが、もう他人のお風呂タイムの話はよっぽどじゃないと聞きたいと思いません。大声でシャワーで歌っている場合は、その楽曲名と、サビの高音はどんぐらい本気で歌ってますか、とか。また特殊なものをお湯に溶かしている場合、その化学記号と配合ぐらいは聞き出せるレベルじゃないと、もはや皆様のご期待にも沿えないのではと思ったりしています。

もちろんお風呂は、代表的な優等生アンサーです。私もキャンドルに凝った時期がありました。実際とってもよかったです。そして入浴剤なら、基本的には冬は「旅の宿湯巡りセット」(草津が妙に好き)がなんだかんだで一番だし、夏はさくっとシンプルに、時々Kneippのバスソルトがあってもなくてもどっちでもいい。

って、もうこの時点で今日のひろいばなしそんなにおもしろくないって思ってる人、いるでしょう。違うんだって、他人のお風呂の話ってそれくらい面白くないんだって、まじで。

続いて、第2アンサー、運動です。これもそれほど、面白くは、ない。

というかこれって「ストレス発散のため」というか、「そもそも健康のため」ジャンルな気が。ストイックな方は本当に徹底してストイックですし、パーソナルトレーナーをつけてらっしゃる方の話を聞くときはもう「うらやましい」としか思えない距離感。

基本的に取材で聞かれる場合、「何も努力をする気はないんですけど楽して痩せたいんですう」というニーズに応えられるのが一番なのですが、普段の生活だけで消費カロリー増やすには「基礎代謝をあげる」以外にないんですよね、確か。歴史が証明したところによると。

というわけで、「筋トレするしかないですね」なんて、そもそも筋トレしていない私は言えません。「楽器よく運ぶんでそれが運動で」とか「移動の時の荷物ですかね」と、なんとなくごまかし続けて早何年。

コビッドさん(正式にはCovid-19)の登場をきっかけに、去年からやっとランニング始めた私です。運動嫌いの方はわかっていいただけるかと思いますが、普段やらない分、たった1回ですぐにスカッとしますよね。一度走った、という事実だけで。たった1キロでも自分を褒めてやりたい。すぐへこたれますし、気分が乗らなければすぐに歩くし、ドミノピザ店舗を「持ち帰りは安いな」とか思いながら見てますけど、それでも自分を褒めてやりたい。

そして第3アンサーは、「その他」ジャンル。夜中にマッシュドポテトを作って大量にお芋さんを潰す。生パスタを作ってキッチンカウンターに生地を打ち付ける。鍋の裏を金だわしでこすってピッカピッカにする。最近では、冷凍庫の保存フードを、気が狂ったように入れ替えてパッケージを捨て、並べ替えたりします。サイズ感が揃うと実に気持ちがよく、スカッとします。ただふと我に帰った時に、若干病的だなと思ったりもしています。

というわけで、以上が表向きのアンサー。さあ、お待たせしました。

本日のタイトル、「ストレス発散の決定版」ですが、しごく簡単です。3秒くらいで済みます。どなたでもちょっと練習していただければ、ご活用いただける方法のはず。イラっとしかけた時にぽそっとこぼす魔法のセリフ、とでも言いましょうか。

こちらです。

その1「邪魔すんねやったら帰ったらええのになぁ」

その2「なにを眠たいこと言うとんねん」

どうでしょう、聞き馴染みはありますでしょうか。響きのイメージはできますか。音声が添付できなくて申し訳ない。

ではまず、簡単に美しい日本語に訳してみましょう。

その1「お邪魔ですよ、ご遠慮なさったらよろしいのに」

その2「まあなんと、つまらないことをおっしゃるんでしょう」

このように普段から美しく話せたらいいなとは心底思うものの、残念ながらこれではフォースが足りない。フォースとは、関西弁に宿るソウル=魂のことです。この場合、ストレスがスパッと散って消える花火のような。

少し、フォース、関西弁に宿るソウルについて、基礎をおさらいしましょう。

関西圏以外の方々にとって関西弁といえば、テレビの世界での全力で強めのツッコミ「なんでやねん!」が主流かと思うのですが、こちら、普通の生活圏においては、大声じゃなくてもいい。‘ぽそっと’ 出ていいフレーズなんですね。「なんでキャベツが300円やねん」とか、「なんでここにエレベータないねん」とか。なぜだ、納得がいかない、面倒くさい、という時に、ストレスを溜め込まないよう、適宜言ってみてください。

もちろん語尾を強めて実際に文句として言っていただいても構わないですが、「今かな?」が「あ、今だな」に変わり、やがて人目すら意識しなくなった時に‘ぽそっと’口をつくようになったら、言葉にフォースが宿り始めた、と思っていただいて結構です。

ちなみに仙台出身の、相談役こと我が社長が、一緒に仕事をするようになって5年以上は経った頃だったでしょうか。大阪のタクシーに乗った際のこと。探し物が見当たらない、とカバンの中を漁りながら、誰に言うでもなくぽそっと「もうぅ、なんでやねん…」と言った時、とうとうこの人もここまで来たか、と感慨深く思った記憶があります。我が社内では、その日のことは「なんでやねん記念日」として知られています。

ということで、以上、関西弁に込めるフォース=ソウルの基礎編を抑えていただきつつ。

今回の本筋です。

ただでさえ生きてりゃ色々ある中、さあ今日もがんばるかと朝起きて、仕事にいく準備して、ふとつけたテレビやネットなどでは、立派な役職の大人達がああ言った言わないだとか。やれ失言だ、やれ隠蔽だ。ついでに芸能人は誰が浮気した、(トーン変わって)続いて日本の金メダルは!と、この情報の荒波。慣れるのも嫌だし、どう心を防衛したらいいものやら。「いつだって元気そう!」と言われる私だって、人並みに時には疲弊します。

とくに2020年春からのこの長い1年半の間、一生懸命工夫をしながら、目の前でできることを頑張っている方がほとんどですよね。

知らぬ間に、少しずつ砂で削られたみたいに心がすり減っていてもおかしくない。朝、歯ブラシしながら目が覚めるにつれ、ふと「なんでだ、なんでこんな目に合わねばならんのだ。俺のポジティブを返せ…シャコシャコシャコシャコシャコシャコ…あゔぁあああああん!?」って、なる時ありませんか。ない?

私はですね、もはやここに至る背景を説明することすら面倒で「あゔぁあああああん!?」ってなる瞬間が、一定周期でやってくるんです。他人も自分も含めて、ふがいないこやつら全員まとめて決着つけてくれるわ、っていう瞬間。「なんでやねん」のピークともいえるでしょう。

そんな時、さっと私をかばって前に立ちはだかってくれるのがこの2つのフレーズ。 ‘あなたは手を汚さなくていいですよ。こちら喜んで解決しておきます、お任せを’とばかりに両脇を固めてくれる。私にとって、さながら助さん格さんのような存在。

もう一度、よくイメージしてくださいね。

私の目もカーテンも、半開き。歯を磨いてます。ちゅんちゅん。シャコシャコシャコ。頭ボサボサでネットニュースをつけて、ぼうっと宙を見つめ音声を聞いています。

『国際オリンピック委員会、バッハ会長の銀座散策に対し…』

私、ぽそっと。「邪魔すんねやったら帰ったらええのになぁ」 助さん、ビシッと。「とんだ無作法、控えおろう!」

『大臣によると、不要不急であるかどうかは本人が判断すべきものと…』

私、ぽそっと。「なにを眠たいこと言うとんねん」 格さん、バシッと。「厚顔無恥の極み、どの口が申しておる!」

以上です。それだけです。ペッって口ゆすいで終了です。

素早くさらっと、スカッとします。ストレス発散の決定版、私にとってはこれなのです。取材を受ける際に「こんにちは〜!はじめまして!」からの貴重な2分とかで説明しきれないので、言ったことがなかったです(多分言わなくていいやつ)。

ちなみに、流れるように言わないと噛みやすいので、初心者の方は、ソウルとフォースが宿るまで、練習してみてくださいね。できれば、ものすごく暇なときに。

ちなみに、「眠たい」ってなんですか、という質問が聞こえてきそうなので、補足します。緊急を要する時の周りくどい正論。法外な値段や要求。阿呆なリアクション。元も子もない保身。的を得ない論点。無作法な発言。このあたり、すべて‘眠たい’、聴いてられないということでまるっとくくっていただいて構わないかと。

ちなみにですが水戸黄門って、悪者を泳がせに泳がせ、最後に印籠をつきつけますよね。「この紋所が目に入らぬか!」以降の展開で、「いやあ、コンプライアンスが」とか、「とはいえやっぱ上に聞いてみないと」とか、ないでしょう。話がそれ以上長引かないという気持ちよさ。水戸光圀公が好好爺じゃなかったらとんだ権力プレイではありますが、この決着の着かせ方。

この2つの台詞も、ストレスを長引かせないで済むことが気持ちいいのかもしれません。 イライラが募りすぎるとフォースは武器に変わります。なるべく早めに、ぽそっとガス抜き程度に。身内近辺でご活用ください。

 

ストレスってなんなんでしょうね。得体がしれません。

最近のことなんですが、Miss.DRKこと「Dできない・R理由を・K解消させて」と迫ってくる美容オタクの同級生に、ふと「なんか気分がパっとしないわあ」とこぼしてみたところ。

「え!?やばいじゃん。やっぱ海だよ、海。あなたには海エネルギーよ。魚座だし。本当は海に浸かって欲しいけど。とりあえずエプソムソルトをお風呂に入れて代わりにしなよ。海の成分だから」とリンクを送っていただいたので、もはや深く考えもせずにエプソムソルトやらを購入し、ざぶざぶと投入しています。2kg届きましたから。パッケージ裏を見てみたら、海水中の6.1%が、このエプソムソルトこと硫酸マグネシウムなんだそうです。

魚座には、海水魚と淡水魚の違いはないのかなあ。まあ、淡水魚として思いつくのもフナとかナマズ、ピラニア、あとは美味しいとこでアユぐらいだから、どうでもいいか。いやちょっと待て、うなぎは淡水海水両方だぞ、うなぎは外せないな…

などとぼやぼやと考えながら浸かっている我が家のお風呂は、今、6.1%、海です。ちなみにこちら、硫酸マグネシウムの化学記号は「MgSO4」になります。

って結局、お風呂の話をもう一度してしまう私です。ただ、ひとつ、気になることが。

1年前くらいにMiss.DRKの家に遊びに行った時、ピカピカのお風呂にマザーDRKがざぶざぶ投入していたのは、重曹じゃなかったですか。「え?当たり前だよ」ぐらいの感じで投入していたので、これも美容界では常識なのか、と、あの時も深く考えず、お安い重曹をこれまたキロ単位で購入した記憶があります。

我が家のお風呂の入り口には、まだあの時の重曹の、どでかい袋があります。

その横に、どでかいエプソムソルトが並びました。

私は一体、何に浸かっているのだ…。

匂いもしないし、「お湯が柔らかくなった!」という、モデルさんが全員言いそうな、得体のしれない感想しかないです。

ただ、なんか、いい気がする。それ以上もう考えないことにしよう。

気休めだとしても、気休めって大事ですよね。みなさまも、ときにしっかりお気を休めてくださいましね。最後に、重曹は、化学記号で「NaHCO3」です。思ったより長くて、かっこいいですね。


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