LOVEのひろいばなし Vol.137「この世は腸内環境に同じく」

今週、栄養士さんにお会いする機会がありました。

私は食事は気をつけている方だとは自覚があるけれど、いうても忙しさにかまけて時間が不規則になったり、テキトーにチャーハンばっかりになったり、そういうタイミングもあるのでアウトな時もある気はしています。

でこの機会にといろいろご指摘いただけないか、ざっと食事の話なんかをしていたのですが。

この栄養士さん、趣味(?)で落語をやってらっしゃるらしく、まあ立て板に水!って感じで説明がお上手だわ楽しいわで。

「ドライフルーツ女子みたいなのいますけど、実はあれ凝縮された糖の塊なんですよ」

お仕事上、「健康なつもり」の人にもたくさんお会いされるのでしょう。何気に「インフルエンサーかなんかしらんけど、中途半端な健康志向を広められて迷惑」的な毒っ気も挟んでこられるので小気味良い。

「現代人、圧倒的にタンパク質が足りてないんですよ。炭水化物でカロリーはとっているけれど、実はタンパク質をしっかりとるのって大変なんですね。豆類をレギュラーで増やす!あとはお魚か脂身の少ない赤身のお肉などを」

「あ、それ聞いたことあります。一人血糖値マニアが友人におりまして」

「いましたか!血糖値マニアはよくわかってますからねえ。結局みなさん体の不調が払拭できない人も“糖”との付き合い方の正解を知らないんですよねえ。例えば白米と玄米はカロリーは同じなんですけど、消化のスピードが変わるんで、血糖値の上がり方が違うんです。白米はガツンと上がっちゃうから、それを下げるために直後インスリンがドバッとでちゃって、血糖値が急降下してぼうっとしたり疲れたり眠くなったり」

「らしいですね、血糖値マニアが同じことを言っておりました」

美容健康オタクの友人のおちよちゃんは、何やら器具を腕につけていて1日の血糖値を計測していたことがあります。まったく同じ解説を聞いたので、おちよちゃんのプロっぷりが際立つばかりだなと思いながら。

さて、落語家の栄養士、腸内環境の話に移行。いろんな知識が増えるので面白いなあと話を聞いておりましたところ。おもむろに、こうおっしゃいました。

「ね。だから腸内って、世の中と同じなんですよ」

ほう、といいますと。

「状況を良くしようとする善玉菌が二割。逆の悪玉菌が三割。どっちつかずのひよりみ菌が五割。ひよりみ菌は、善玉が増えればそっちに傾くし、悪玉が増えればそっちに傾くんです。同じでしょ!世の中と!」

ほほう〜。

急に思い出しました。いつだったか、下北沢の暗がりのバーでの打ち上げだったか。一世代年上の、ガンジーと呼んでいるスタッフさんと、相談役と、大阪のイベンターさんもいたかしら。数名で飲んでいた時にまさにこの話をしていたことがあります。多分、十年前よりもっと前だかもしれません。

「この世の中を良くするために生きている人ってどのくらいの割合がいると思う?で、一方自分勝手な悪いやつ、せこいやつはどのくらいの割合だと思う?」

ガンジーがそう聞いてきたんだと記憶しています。定義が曖昧ですが、「世の中を良くする」は、ものの考え方としての優先順位のこと。たとえ利益を生んでいたとしても本来それが世のために考えられたものなのか、結果的に世のための一部なっているけれど、なのかは別だよね……とかなんとか、あーだこーだ、その日の話題として盛り上がりました。その日は「生まれ変わるなら女がいい?男がいい?それはなぜ?」という同じくガンジーからの問いかけの二本立てだった覚えが。

結局その日も「一割〜三割」くらいじゃないかという話になりました。例えば、SOMA BLUE絵の具を最初に作るときに協力してくれた並河進さんは、もう桁違いにモノの考え方が違う人なんです。広告代理店に勤めている方ですが、早々に「企業と社会を結ぶ」世の中のためになる企画をやるべきだと、どんどん本格的に「世のため業」を進めているクリエターで詩人。「マーケティングで優秀な人が1万本のジュースを売ることもできるけど、同じだけの力をかければ1万人の子どもたちを救うこともできる」とおっしゃってるのをインタビューでみました。いろんな企画があって、「世界手洗いの日」のために「世界手洗いダンス」を開発したり、トイレプロジェクトとして世界中の衛生環境の向上を目指していたり。また、東日本大震災の日に生まれた子どもたちの写真集「ハッピーバースデー311」は、彼らの目に映るこれからの未来について日本中の人たちが考えるきっかけを作りたくて出版されました。

あ、今思い出した。そういえば、DCTrecors時代に「LOVEちゃんと並河さんは絶対に気が合う」からとスタッフ紹介してもらったんだった!まだ震災も起こっていなかったし私は社会的な活動はまだ何もやってなかった頃なので、今考えると、大変光栄なことです。

例えばこの並河さんみたいな人は確実に、入るわけです。「世の中を良くするために生きてる人」。その力もすごくあるし規模も大きい。私はそういう人たちの力とか、遂行力に憧れている世代。

当時ガンジーに聞かれたときは、私は希望的予想を込めて、「善玉が二割、悪玉も二割。中間層が六割くらい」と答えた気がします。それならまだ平等な試合だし、勝ち目というか、ひっくり返れるチャンスがある気がして。

「いや、善玉が一割で悪玉が三割だろう」という人もいました。どういうふうにそれぞれが世の中を見ているかが見えて面白かった。普段悪いニュースばっか見ている人は悪玉が多く見えるような気がしました。どういうふうにそれぞれが世の中を見ているかが見えて面白かったんで記憶に残っています。

が、腸内環境で答えが出てしまった。

善玉が二割で、悪玉が三割。

人間って、どうあがこうとも結局は自然のうちなのでだいたい自然の摂理にならうことが多いのだろうといつも思うのです。

くうううう、悪玉に一割負けてるとこからスタートか!!手強いですね!!

私の中ではもはや「ひよりみ菌」が、「選挙行っても無駄だしい」と言っている無投票層にしか見えなくなってきました。たのむよ、ひよりみ菌たち….!

落語家栄養士による、「世の中は腸内環境と同じ」説。この話を聞いた日から、私の脳内で、我々はもはや「菌」です。

今はひたすらデトックス時期だと思います。古くなったのに長居しすぎた悪しき風習がどんどん出て(お食事中の方、失敬)、どんどん変革をせざるを得なくなっている、みたいな世の中でしょう。これ、長年かけて腐ってきた腸内環境があるとするならば、しばらくかかると思います。悪いニュースみたら、思い出してくださいね。あいつは悪玉菌だと。そして世の善玉菌を全力で応援しましょう。狙いはひよりみ菌たちです。そう思うと、少し気は楽になるかもしれません。

あの日のもう一つの話題。

「生まれ変わるなら女と男、どっちがいい?それはなぜ?」ですが、私は「女」と答えました。なんで?と聞かれて「女も大変だけど、男ってなんかいろいろしょうもない縛りとか多いし、男ならではのアレコレが余計に大変そうだからやだ」と答えると、相談役が声をあらげたのを覚えています。

「わかってないなあああ!!!」と。

急にどうした、と思ったのですが、もちろんワインもすすんでましたから、じゃっかん絡まれながら。

「そういう答え方は男にも女にも失礼でしょうが!それぞれにいいとこあるでしょうが!選ぶんなら、いい理由で選ぶのよ!」

そんな方向性で絡まれた気がするのですが、それはそれで今考えるととても理にかなっているいい指導。本当にその通りだなと思わざるを得ない。相談役の指針、昔から変わってないな!

今同じ質問をされたら「ほんとにどっちでもいい、足りてない方でいい」って答えるかもしれません。


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