LOVEのひろいばなし Vol.131「あの日の動物クレヨン」

どうも、土木系アーティストのLOVEです(既視感)。

クラウドファンディングがいよいよスタートしました!さっそくご参加ご支援いただいている皆様、本当にありがとうございます!!

しかも、伊勢丹新宿店でのSOMA BLUEポップアップショップも発表に。12/20(水)から12/25(月)までのクリスマスど真ん中に! 伊勢丹の関係者の方々が去年のSOMA BLUEアート展を見にきてくれていて、今年は「クリスマスに伊勢丹でアート展をやりませんか」とお声がけくださったという。

SOMA BLUE、君はわらしべ長者なの!?っていう展開ですね。

クリスマス大好き人間としては、こんな嬉しくありがたい話はないです。

おそらくクリスマスが好きな理由は、ちゃんと、家族とのいい思い出があるからでしょう。

たまたま、のことだったと思うけど、ある年のクリスマスの夕飯が「こてっちゃん」でした。関西スーパーの、あの濃い味つけの、こてっちゃん。ホットプレートでじゅうじゅう焼いて。

「クリスマスでしょ」

「なんでこてっちゃんよ」

「いいから食え」

「うまい」

「うまいだろう」

といった会話が繰り広げられていたはずで、強烈にそれが記憶に残り、チキンやファンシーな夕飯が出た年もあっただろうに、一番覚えているのはこてっちゃん。多分小学生の頃。

そして、幼稚園の時のクリスマスの記憶があります。

多分、それが最初のクリスマスだったのかなあ。

私がサンタさんにリクエストしたものは、「動く動物クレヨン」でした。

テレビで見たんです、多分。アニメーションで、箱におさまった、動物の形をしたクレヨンが、ひょこひょこと動き出し、ひとりでに紙の上で踊ると、どんどん絵を描いてくれるという。

黄色いキリン、茶色いライオン、ピンクのウサギや、青い象。みんなが友達同士で、仲良く紙の上でお絵かきダンス。黄色いキリンがキリンを描き、ピンクのウサギがウサギを描く。なんだかそのループが面白くて、魔法みたいで。あのワクワクは今でも覚えています。どうしても、欲しい。こんな魔法みたいなものは、サンタしか用意できないだろう。

ということで、その年、ちびラヴ子はサンタさんに「動く動物クレヨン」をリクエストしました。

さて、アニメをおそらく知らないサンタ。困ったでしょうね。「動く」ってなんやねん、と。けどそこはサンタさんですから。万能なはずですから。

クッキーやらなにやらをサンタへのお礼として枕元に用意し(これが夕飯の残り物の卵焼きなんかになっていくのはもう少し後の話)。動く動物クレヨンをくださいと折り紙の裏かなんかにヘロヘロの字で書いたものを折り畳み。期待に胸を膨らませ、すやすやと素直に眠った幼稚園児。

……チュンチュン。

クリスマスの朝がやってきました。母が起こしに来ました。

「おはよう!あれー、サンタさんから届いてるね!」

布団の中から這い出して枕元を見ると、クッキーがなくなり、プレゼントのボックスが置いてありました。サンタ、キターーー!!

動く動物達はこの中で、今か今かと踊り出すのを待っているに違いありません。その場でプレゼントを開けます。リボン外して、ラッピングをビリビリ。母は見守ってくれていました。

小さな手のひらからははみ出るくらいの平らな箱でした。あああ、蓋を開けちゃったら今にもクレヨンがもにょーんとひとりでに立ち上がって、踊り出しちゃうよ!逃げないようにしないと!母ちゃん、もしクレヨン逃げたら捕まえてよ。

パカ。

蓋をあけてみました。

正方形の箱に、きれいなパズルみたいに、動物のクレヨンが並んでいました。今考えれば、クレヨンというかクーピーというか、少し固めの素材でクッキーみたいに型押ししてあって、それが完璧なパズルになって全体で正方形をなしているという代物でした。茶色のライオン、青の象、黄色のキリン、ピンクのうさぎ。すごいです、間違いなく、動物クレヨン。随分アニメで見たものに近いです。サンタってすごい。

ですが。問題は、動くかどうかなんです。

もう一度、蓋を閉じてみました。そして、開けてみました。

パカ。

動物達はそのままです。

「すごいねー!動物クレヨン、来たね!」

母が囃し立ててくれるも、私はだんだん不安になり、半泣きです。ていうか胸が張り裂けそうです。

「お絵描きしてみたら?すごいね!動物クレヨンだね!」

いや、お母さん、そうじゃないんです。

「お母さん、動物クレヨン、みんな動かないよ。死んでるよ……」

ショック。超ショック。箱の中で窒息してしまったに違いない。

なんと残酷なことをしてしまったのでしょう。サンタが悪いのか。いや、プレゼントにしてくれと頼んだ私が悪いのか、きっとこの子達は自由に楽しく踊り長ら絵を書いていただけなのに、箱に詰められ包装紙に密閉され、苦しい想いをしたに違いない。捕まえた虫が、虫かごで死んでた時の心境。

母、まさかの娘のリアクションにドン引きです。即ギアチェンジ。急発進の慰めモードに入ります。

「どうかなー?動くんじゃないかなー?あ、そうだ!まずは絵を描いてみたらいいんじゃないかな!気分が乗ったら、どんどん踊ってくれるんじゃないかなー!ねえ!楽しいねえ?」

……否。

楽しくないっす。クレヨン、動いてないんっす。ひとりでに絵を描いてくれるはずだったんっす、この子達は。

やさぐれた幼稚園児、それでも気を取り直して、朝イチのお絵かきをした思い出です。

つ〜。青い線。

つ〜。黄色い線。

テンション上がらず。母、ほどほどに付き合い。そして、一同は日常へ。

いやー、ほぼ40年後の今になって思いますけど、それでもやっぱりサンタはすごいです。よくあったな、動物クレヨン。

SOMA BLUE markerを手にもちながらあの日のクリスマスを思い出した今年です。SOMA BLUE markerも、踊ってくんないかな。ひとりでに何か描いてくんないかな。それはそれで怖いか。

母、まっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっったく、覚えていませんでした。

はなしの続きが終わってもうた、笑。


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